いつもありがとうございます。ピーチクラフトあべです。

事業計画は会社の事業の計画や補助金の計画など、多くの場面で使われます。特に将来の売上予想については、慎重に検討しなくてないけません。

しかし、過去に見せて頂いた事業計画は”おや?”と疑問を持つ内容ありました。今回はそこを掘り下げてみたいと思います。

散見されるのが、このパターンです。
<事例1>
当社のこの製品は、市場において十分な競争力を持っていると考えている。したがって、市場シェアの2%を獲得できると予想している。来期の売り上げは2億円強を見込む。

勢いは認めますが、数字の根拠が希薄すぎて計画とは言えないレベルです。(苦笑)これでは、社内の予算会議でも突っ込まれますね。でも、意外と多いのがこのパターンです。

2%のシェアを獲得して2億強とは、どんな計算をしたのかも不明瞭です。業界の2%で2億円の売り上げとは、どんな業界なのかも聞いてみたいです。

 

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<事例2>
市内にカフェを持っていて、店内のテーブル席が4人テーブル×2卓、カウンター2席です。
客単価は1.5千円です。1日に平均3回転です。
現在の売り上げは、45千円/日 平均月商は、1,125千円です。

店の前に、テラスがあり4人掛けテーブルを2席設けることで売り上げの向上が見込めます。どの様に売り上げ計画を立てていくのがいいでしょうか。順を追って見て行きましょう。

解説すると、現状売り上げはこの様になります。
10×1.5×3×25=1,125千円/月 営業日数を25日として計算している。
ここまでは、OKですね。

増設したテラス席の売上
8×1.5×3×25=900千円 
これは、一見したところおかしくは無さそうです。

 

しかし、私はこの数字に疑問を持ちます。ここで考慮するべき点は、屋外だということ。

屋外だと、雨の日の利用はできるのか。そして、厳冬時と猛暑時の利用ができるのかどうかを確認しなくてはいけません。

営業日の雨確率はどの程度でしょうか。

総務省統計局「統計でみる都道府県のすがた 2013」観測年:2010年では、大阪の降雨日数は100日となっています。したがって、100/365日はテラス席が使えないことになります。

したがって、これを織り込むと売り上げ予想はこう変わります。

月間売上予想=8×1.5×3×25×100/365=82.2千円となります。

いかかでしょうか。ここでは、総務省の統計データを使って計算の信頼性を上げています。ここを適当にやってしまうと数字に大きく影響しますので、御注意ください。

では、テラスに屋根を付けて雨対策をしたとしましょう。900千円/月の売り上げが確保できるでしょうか。

年間で見た場合には、厳冬時と猛暑時の季節変動を見込んでおくべきです。

厳冬時:11月~2月4ヶ月間
猛暑時: 7月~9月3か月間

合計では、7ヶ月間は利用が厳しいと言えるでしょう。したがって、季節係数が7/12=0.583となります。

月間売上予想=8×1.5×3×25×0.583=524.7千円となります。

いかがでしょうか。売り上げ予想に織り込むべき要因は理解していただけましたでしょうか。

さて、ここからは<上級編>です。

テラス席を設ける為に、あなたならいくらぐらい投資しても良いと思いますか?
ここも確認しておかないと、適切な設備投資は望めません。

テラス席によって1か月の売上向上が524.7千円。年間売り上げ6,296.4千円です。

この時の利益を10%と仮定すると、年間利益は629.6千円となります。

設備投資はここまで考えておく

少し豪華なテラスを考えたとするとどうなるでしょう。せめて、自動開閉の張り出しテントぐらいは付けたいですよね。

オーニングテントは、サイズがさまざまです。大きさによって価格が変わるみたいですが、おおよそ30万円程度かと思います。これを工事費込みで45万円で購入するとしましょう。

設備の対応年数を見てみると、対応年数表から見ると15年となっています。

この計画だと、1年間の投資額は450千円/15年=30千円/年 

年間利益の4.8%の投資となり、経営計画としても破綻していないのが判ります。

ここで、設備投資に多額の資金を投入してしまうと利益が無くなってしまい、増席したにも関わらず利益が出ない状態になってしまいます。

しかし、競合他社の動向を考えると大きな設備投資もしたい。それなら、店の運営方法を変えることで設備投資に回せるお金は変わってきます。しかし、設備投資はボディブローの様に長年効いてしまいます。

売り上げを超える利益はありません。また、利益を超える設備投資には慎重になるべきだと思います。

いかかでしたでしょうか。事業計画の一部分を御紹介しました。

あなたの事業の進展を心から願っております。では。